失敗事例から学ぶ!ホームページ制作にまつわるリアルな注意点

行政書士として独立開業を考えるなら、今やホームページは欠かせない要素のひとつになります。折角名刺交換をしても、ホームページアドレスやメールアドレスが書いていないと、信用力にも欠けてしまいます。

世代的にもITにはあまり強くないし・・・という方も多いでしょうが、失敗のリスクを避けるためにも最低限正しい知識を身につけることは重要です。

本記事では、行政書士の学校が創立10年の歴史の中で集めてきたリアルな失敗事例をもとに、ホームページ制作の注意すべきポイントをご紹介していきます。

ホームページ制作で失敗しないために、ぜひ参考にしてください!

失敗の原因を考える

なぜ行政書士はホームページ制作で失敗するのか?

「行政書士あるある」なのかもしれませんが、昔ホームページで失敗して・・・という話は本当に多く耳にします。

なぜ行政書士はホームページ制作で失敗しやすいのでしょうか?そして、どんな失敗をしてしまうのでしょうか。

自作して失敗するパターン

まずは比較的ダメージは小さいものの、お金に余裕がない中で開業する場合陥りがちな失敗パターンです。

自作の場合、どういった手段で作成してもほぼコストはかからないので金銭的なダメージはありませんが「センスが無いので全く思うように仕上がらなかった」とか、「結果的に時間を無駄にしてしまった」という失敗になります。

もし自作にチャレンジしようと考えている方は、後述するデザインや構成の部分を参考にしていただくと、素晴らしいものはできなくとも「失敗」は回避できるかもしれません。

制作会社に依頼して失敗するパターン

「失敗」としてよく語られがちなのはこちらのパターンです。

ホームページ制作のプロであるはずの制作会社に依頼したのに、なぜか思うように仕上がらない。高額な請求をされた。保守費用が高すぎて維持できなかった・・・など。

貴重な開業期の資金や時間を無駄にしないためにも、以下の失敗事例から制作会社に依頼する際の注意すべきポイントを学んでください。

自作する際の注意点

開業直後にいきなり制作会社にホームページを作って貰おうとしても、専門分野がなく、実務の経験もないため、強みを打ち出しにくいです。

そのため、開業直後はひとまず「自己紹介用」ホームページを自作し、成長してきたら制作会社にホームページを作ってもらう・・・という流れがよくあるパターンかなと思います。

しかし、そんなとりあえずのホームページでさえも、「失敗してしまう」のはなぜなのでしょうか?

自覚しづらいデザインの失敗

自作ホームページに関する失敗のほとんどは、デザインの失敗です。

先輩行政書士
先輩行政書士

ホームページのデザインなんて何でもいいよ!

・・・なんて声もよく耳にしますが、少しでも「稼ぎたい」という思いがある方はそんな話を真に受けてはいけません。

逆の立場になってみてください。阿部寛さんのホームページのようなデザインの行政書士事務所に仕事を依頼したいと思いますか?(阿部寛さんのホームページは、阿部寛さんの人柄など特殊な条件が重なり認められているのです。)

ホームページの中身云々ではなく、第一印象の話です。見る目が肥えた20代~40代は、「ダサい」「古臭い」「スマホ非対応」といったホームページを開くとすぐに離脱してしまいます。

第一印象が悪いと、中身すら見てもらえなくなります。つまり、間違いなく間口を狭めることになるのです。

ホームページを自作する場合、最低限お客様に不信感や違和感を抱かせない「それなり」のものを用意するよう意識しましょう。

“それなり”のホームページとは?

例えば以下のサンプルをご覧ください。

いかがでしょうか。いい意味で「普通」ではないでしょうか?

ちなみに、これらのホームページはWordPressのテンプレートで作られています。

つまり、文字を置き換えるだけでこのデザインの事務所ホームページが作れます。

しかも、テンプレートの購入費用も大体1万円前後とかなり安価です。

ただし、素人が画像を選定したり、自身のプロフィール写真を用意するのはかなり難しいです。できれば画像部分だけでもプロかセンスのある知人に依頼しましょう。

自作ホームページで失敗しないために

残念ながら、近年開業した行政書士の中でも違和感や不信感を感じるデザインのホームページを度々見かけます。せっかく時間をかけて作っても、場合によっては逆効果になっているかもしれません。

あくまでもお伝えしたいのは「お金をかけてオシャレなホームページにしましょう」ということではなく、「”それなり”のホームページにしましょう」ということです。

もし、それなりのものに仕上げる自信がないのであれば、時間の節約という観点でも最初から制作会社を検討した方が良いかもしれません。

デザインは、顧客や紹介者となる士業に対して自身や事務所の印象を伝えるために重要な役割を果たします。よく検討して自作に踏み切るようにしましょう。

制作会社に依頼する際の注意点

最も気を付けて欲しい契約トラブル

お金をかけて、プロの制作会社に依頼したのに失敗してしまう。これは絶対に避けたいことです。

実は、制作会社に依頼するホームページ制作の多くは、そもそも契約内容で失敗していることが多いのです。

意図せず以下のような契約となっているパターンが多いので、ひとつずつ詳しくご紹介していきます。

  • サーバーやドメインを制作会社が契約している
  • 著作権・所有権を制作会社が保有している
  • 高額な月額費用を強制されている / リース契約

「サーバー」「ドメイン」でピンと来ない方は以下の記事を参考にしてください。

独立開業するなら「独自ドメイン」は必須!その理由から取得方法まで解説

サーバーやドメインを制作会社が契約している

サーバーやドメインを制作会社に契約してもらうこと自体は問題ではないのですが、契約後、顧客に契約情報(ログイン情報など)を共有しない制作会社の場合はトラブルが起こりがちです。

これらの契約を制作会社に握られてしまうと、ホームページの維持管理はその制作会社しかできなくなります。

怪しい制作会社
怪しい制作会社

ボタンの色の変更ですか?修正費用として◯万円いただきます!

ある程度はホームページの管理画面から修正できるように設定されていることもありますが、根本的にはホームページを「人質」に取られる形となり、軽微な修正であっても自分で対応したり別の会社に依頼できなくなってしまったりする可能性があるのです。

著作権・所有権を制作会社が保有している

先ほどの事例と同様ですが、ホームページ制作会社を切り替えようとすると「著作権はうち(制作会社)にあるので他所には渡せません」といったことになります。

そんな状況で契約を解除しようとするとどうなるか、もうお分かりですよね。

怪しい制作会社
怪しい制作会社

現在のホームページは削除になりますがよろしいですか?

やはりこちらもホームページが「人質」となるため、制作会社の利益になるように誘導されかねません。

高額な月額費用を強制されている

怪しい制作会社
怪しい制作会社

サーバーやドメインは複雑だから代わりにこちらで取得・管理しますよ。もちろんバックアップなどの運用保守も任せてください!

なんて営業トークを鵜呑みにし、取得費用で数万円、維持費用で月数万円の契約を結んでしまうといった事例をよく聞きます。

ホームページ制作など、なかなか一般人には馴染みのないことなので「そんなもんかなあ・・・」と思ってしまうかもしれませんが、実はサーバーやドメインは申し込みフォーム通りに入力していけば誰でも簡単に契約ができます

以下の記事でもご説明していますので参考にしてみてください。

独立開業するなら「独自ドメイン」は必須!その理由から取得方法まで解説

さらに、大抵の場合これらは月千円程度で維持できます。バックアップ機能も月数百円で提供されていることがほとんどですので、実はそれだけでもかなりの金額を節約できる可能性があるのです。

リース契約

怪しい制作会社
怪しい制作会社

0円でホームページが作れますよ!初期費用が抑えられるのでとってもおトクです!!!

いわずもがなですが、毎月高額な費用を支払うという罠です。

中途解約できない、解約するとホームページ削除、長い目で見ると買い切りの方が断然安いなどいいところなど一つもありません。やめておきましょう。

このようにホームページを「人質」にとられ、仕方なく月数万円の維持費を払い続けているという体験談は本当に多く耳にします。

ちなみに、安易に解約・作り直しに踏み切れない理由は以下です。

  • お金がかかる
  • 検索結果の上位に表示されるホームページ(ドメイン)の削除は惜しい
  • 顧客に認知されたホームページ(ドメイン)の削除は惜しい
  • 顧客へのホームページ・メールアドレス変更が大変 など

契約トラブルの対策方法

まずは契約内容をしっかり読み込み、費用についても他社と比較しましょう。

おすすめとしては、以下の契約形態がトラブルにもなりにくくコストパフォーマンスも高いです。

ホームページは買い切りで作ってもらう

サーバー・ドメインはやはり自社で契約し、管理するのがおすすめです。そのサーバーやドメインを使用して、上物のホームページのみ作ってもらうという流れです。そうすれば基本的に維持費は発生しません。

必要に応じてオプションを契約する

ホームページ制作と併せてもし次のようなサービスが必要であれば、費用や最低契約期間などに問題がないか確認の上、オプションで契約しましょう。

  • 広告運用代行
  • 広告レポート作成
  • サポートサービス(定額で質問・軽微な修正に対応してもらえる)など

更新頻度が低い場合は都度依頼する

ホームページが落ち着いてくれば、ホームページ本体の更新はそれほど頻繁には行いません。

そういった状況になってくれば、オプションを解約し、必要になった時だけ制作会社に依頼すれば良いでしょう。

サーバーやCMS(WordPressなど)のアクセス情報をこちらが保持しているのであれば、クラウドソーシングで信頼できるエンジニアに安価に依頼することもできます。

制作会社のデザイン力を測るには?

細かな契約もそうですが、実際どんなホームページに仕上がるのかデザイン面でも不安はありますよね。

依頼前に、制作会社のホームページで公開されている制作実績をチェックして次のポイントを確認しておきましょう。

自社と近い業種の制作実績があるか

つまり、士業事務所のホームページを制作したことがあるかどうかです。

極端な例ですが、美容室やアパレル系のホームページを主に作っている制作会社に士業事務所のホームページ制作は難しいでしょう。

さすがにキラキラしたデザインにされることはないと思いますが、そもそも士業とは?客層はどんな人?など、分からないことだらけのはずで、士業の顧客層に刺さるホームページにはならない可能性があります。

士業事務所の制作事例があり、その制作実績が良いものであればデザインについては安心できます。

柔軟なデザイン力があるか

もしデザインでブランド力を高めたいとか、他の事務所との差別化を図りたいと思っている場合には、それを実現できる制作会社を選ぶ必要があります。

こちらも制作会社の制作実績を確認しますが、バラエティに富んだデザインのホームページが並んでいれば、デザイン力があると考えられます。

ぱっと見は沢山の実績が並んでいるが、よく見ると色や画像しか変わっていない場合はテンプレートを用いた制作会社と考えられますので、ブランド力を持たせたホームページの制作は難しいかもしれません。

任せきりはNG!

新人行政書士
新人行政書士

ホームページ制作会社に依頼すれば、綺麗なホームページができるから安心!制作会社から依頼された文章を考えるぐらいだろうし、楽ちんだな〜

残念ながら、これもよくある勘違いです。

実際、基本的に制作会社は依頼者の言う通りにしか動いてくれません。追加費用を支払えばコンサルティングしてくれるところもありますが、基本料金には製作費しか含まれていないことがほとんどです。

つまり、こちらで以下のようなことを考える必要があります。

予め考えておくべきホームページの構成

ターゲット顧客

想定顧客の年齢・性別・職業・趣味・価値観などです。

ここを見誤るとオシャレなだけで見辛いホームページが出来上がってしまう可能性があります。

参考サイト

自分の好みや完成イメージを伝えるために参考となるサイトです。例えば「こういったサイト(SANKOU!)」で探せます。

自分の好みを打ち出すのもいいですが、ターゲット顧客に合うデザインであることが大前提です。

ページ構成・各種文章

トップページは必須として、事務所紹介ページ、サービス紹介ページ、お問い合わせページなど必要になるページを考えます。

さらには、トップページのキャッチコピーや事務所の強み、サービスの特徴など各ページに表示する全ての文章も必要です。場合によってはこのページには要素をこういう順番で表示してほしいなど、細かい指示も必要になります。

マーケティング要素

ブログ記事も書けるようにしたい、ここに固定のバナーを表示したい、ホワイトペーパーを活用してインサイドセールスをしたいなど、営業ツールとしてホームページを活用するビジョンがあるならそれについても伝える必要があります。

相談すると答えてくれるとは思いますが、積極的に提案してくれる制作会社は多くありません。基本的に提案は無いものと思っておくぐらいが丁度いいかもしれません。

ホームページを作るとき、このように考えることはたくさんあるのですが、制作会社任せにして期待通りのホームページが出来上がることはほぼありません。あらかじめ成功している先輩士業や競合のホームページなどを見て研究しておくことをおすすめします。

まとめ

この記事では、行政書士がホームページ制作で陥りがちな失敗事例を踏まえ、その回避方法について紹介してきました。

最後になりますが、ホームページを作る本当の目的は何でしょうか。

人それぞれ理由は違うと思いますが、少なくとも「なんとなく」作れば良いものではないことは、この記事でお分かりいただけたのではないかと思います。ホームページ制作においては、具体的な目的を持ち、それに合わせたコンテンツやデザインを考えることが大切です。

多くの注意点がありましたが、自作・依頼それぞれのパターンにおいて重要なポイントを押さえることで、多くの失敗を回避することができます。ぜひこの記事を参考にして、効果的なホームページ制作を行ってください!